野村証券が専門店 銀座に初の富裕層向け 団塊世代の退職金狙う

野村証券は7日、東京・銀座に、同社初の個人富裕層向け専門店を開設する。比較的リスクの低い金融商品を中心に品ぞろえするとともに、相談・助言業務を充実し、富裕層を囲い込む。証券各社は、団塊世代の退職金を狙った金融商品の販売を強化するなど富裕層への取り組みを活発化しており、富裕客の争奪戦は一段と白熱しそうだ。

 野村の新店舗、「プライベートバンキング銀座オフィス」は、イタリアの高級ブランド「ジョルジオ・アルマーニ」などを展開するアルマーニ・グループが7日に東京・銀座にオープンする旗艦店「アルマーニ銀座タワー」の5階に開設する。

 高級商業地、銀座に専門店を構えることでブランドイメージ向上を狙ったものとみられる。当初、統括責任者と5人の営業員でスタート。資産運用のほか、相続や事業継承の相談など幅広い要望に応える。完全予約制とし、新規顧客は受け付けない方針だ。同店に続く富裕層専門店の開設計画は明らかにしていない。

 野村は投資サービス本部内に富裕層向けビジネスの戦略を練る専門組織「ウェルネス・マネジメント業務部」を設けており、昨年10月には複数の投資信託を組み合わせてリスク分散を図る「ファンドラップ」(最低購入金額1000万円)を投入するなど、富裕層の開拓に本腰を入れている。

 富裕層ビジネス強化は、株式売買手数料に依存していた従来の個人向け営業を市場環境に左右されない資産管理型に切り替える戦略の一環だ。

 富裕層市場は、団塊の世代の大量退職や少子化を背景とした遺産相続の増加などを受けて急成長。銀行や証券会社は、数千万~数億円以上の金融資産を持つ富裕層を対象に「プライベートバンキング」と呼ばれるサービスを強化している。

 日興コーディアル証券が先月に業界で初めて運用成果を毎月受け取れるファンドラップを加えたほか、大和証券も最低購入金額を業界最低水準の500万円に設定して参入した。国内ではすでにメリルリンチ日本証券など外資系の一部が富裕層専門店を開設しているが、最大手野村の出店を機に同様の動きが広がりそうだ。