オリンパスは19日、英国医療機器会社のジャイラス(バークシャー州)を買収し、完全子会社化すると発表した。ジャイラスの発行済み全株式を現金で買い取ることで合意した。ジャイラス株式を1株6・3ポンド(約1420円)で買い取る。買収総額は約9億3500万ポンド(約2100億円)で、オリンパスの買収案件では過去最高。2008年前半の買収完了を目指す。
オリンパスは内視鏡など医療事業分野を中核事業として強化しており、とくに患者が手術を受ける際に苦痛や身体的負担を減らす「低侵襲治療」に力を入れている。
ジャイラスは、同治療分野の中でも電子メスなど高周波エネルギー関連で高い技術力を持つ。オリンパスは買収によって商品ラインアップを拡充するとともに、ジャイラスの欧米を中心とした世界販売網を活用し、競争力を強化する。
ジャイラスはロンドン証券取引所に上場しており、06年12月期の売上高は、約2億1300万ポンド(約480億円)、営業利益は約1900万ポンド(約43億円)で、従業員数は約1434人(06年平均)。買収によって、オリンパスの医療事業の売上高は単純合算で約3600億円に拡大する。
19日、都内で記者会見したオリンパスの菊川剛社長は、ジャイラス買収について「シナジー(相乗)効果、販売網、商品ラインアップなど総合的にみて、理想的な補完関係が築ける」と述べた。
オリンパスは買収資金を手元資金、国内金融機関からの新規借り入れで賄う方針。また、買収は英国法上の一般的な買収手法で、友好的とされる「スキーム・オブ・マネジメント」で実施する。