金融庁は13日、消費者金融などから5件以上の無担保無保証借り入れがある「多重債務者」が今年3月末で117万7000人となり、前年同期の171万1000人から31・2%減少したと発表した。2006年末に成立した改正貸金業法により、貸金業者の自主的な上限金利引き下げや債務者選別が進み、新たな多重債務者の発生に一定の歯止めがかかった格好だ。
同日開かれた、政府の多重債務者対策本部有識者会議に報告した。全国信用情報センター連合会の登録状況によると、5件以上借りている人の減少とともに、借入残高合計は同12・1%減の12兆0031億円に、1人当たり残高金額も同8・8%減の106万6000円に減少した。
一方で、債務者数全体は3・6%減の1126万人と高止まり。借り入れ件数3~4件の債務者は微減、1~2件の債務者は微増となっており、3カ月以上の延滞者も12・3%増の199万人に増えている。
このため、有識者会議の委員から「今後、借り入れ総量規制が施行されると(借り換えができなくなって)問題となる可能性がある」との指摘があった。
また、貸金業法改正による事業者向け貸付の減少がが中小企業倒産の要因となっているとする“3K批判”について質問が出たが、金融庁は「いわゆる商工ローン残高は1兆円弱で、銀行なども含めた中小企業の負債総額260兆円のほんの一部」と反論。さらに、東京商工リサーチの企業規模別分析では、個人事業主の倒産はむしろ減少していると指摘した。