新生銀行が会長交代 八城氏、異例の出戻り

新生銀行は14日、杉山淳二会長(62)が退任し、以前に会長兼社長を務めた八城政基シニア・アドバイザー(79)を後任の会長に充てる人事を内定した。6月25日の株主総会後に正式決定する。八城氏は非常勤だが、大手銀行で経営トップが復帰するのは異例だ。

 八城氏は破綻(はたん)した旧日本長期信用銀行(現新生銀)の会長兼社長に2000年3月に就任。東京証券取引所に再上場も果たした後、05年に代表権のない会長となり、06年6月に会長も退いた。一方、杉山氏は旧三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)出身。大手信販アプラスの社長に転じ、そのアプラスを買収した新生銀の副会長を経て、06年6月から会長を務めている。

 新生銀のティエリー・ポルテ社長は14日の決算発表の会見で、杉山氏の退任について、「しばらく前から『辞めたい』と聞いていたが、銀行での懸案が山積していてタイミングが難しかった」と述べた。事実上の更迭との見方については、「全く違う。本人が金融界の経験を生かして若い人材の育成にあたりたいということだ」と否定した。

 新生銀は系列の大手信販のアプラスや消費者金融のシンキが、貸金業規制の強化で業績が低迷。メガバンクとの競合も激化し、「今後の柱」(幹部)と位置づけるリテール部門の立て直しが急務だ。ポルテ社長は「八城氏とは今も定期的に会って話しているが、当行に一層の時間を割いてほしい」と期待を示した。

 ただ、八城氏にとって新生銀は勝手知ったる「古巣」とはいえ、経営の第一線を離れて久しい。米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題に伴う金融市場の混乱など、金融界を取り巻く環境も激変している。非常勤の会長とはいえ、79歳という高齢を懸念する声も周囲にある。

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