利便性向上、民間生保に追随
日本郵政グループのかんぽ生命保険が、契約者があらかじめ指定した代理人が保険金の受取人に代わって保険金を請求できる制度「指定代理請求」の取り扱いを始めた。昨年10月の郵政民営化後に契約した保険だけでなく、簡易保険時代の保険でも加入できる。民間生保会社でも導入が続いているニーズが高い制度で、これにより顧客満足の向上を図る。
新制度「指定代理請求特則」は、民営化後初の新商品「かんぽ生命入院特約・その日から」の今月2日発売に合わせて提供を開始した。ほぼすべての商品に特約として付加することが可能で、追加の保険料はかからない。
指定代理請求は、保険金の受取人が保険金の請求手続きができない場合に、あらかじめ指定された代理人が受取人に代わって保険金の請求手続きをすることを可能にする制度。受取人が事故で意識不明の状態となって意思表示できなかったり、末期がんになっているのに病名が告知されていない場合に受取人に病名を知られずに保険金を受け取ったりする際に利用することができる。
代理人に指定できるのは、被保険者の戸籍上の配偶者や直系血族、兄弟姉妹など。傷害保険金や入院保険金、手術保険金など、生きている間に保険金や給付金を受け取ることができる「生前給付」と呼ばれる保険金の請求を行うことができる。
指定代理請求は、2003年に日本生命保険が大手生保で初めて取り扱いを開始。医療保険など生前給付型の保険の販売が伸びる中で、契約者の利便性向上を図るため生保各社で導入が相次いでいる。かんぽ生命も、他の民間生保並みに契約者の利便性向上を図るには導入が欠かせないと判断した。
かんぽ生命は、指定代理請求の導入を機に、簡易保険を含めた既契約者を積極的に訪問しアピールする考え。かんぽ生命の進藤丈介会長は「契約者からも導入の要望があった制度で、これにより顧客満足度が増すことになると考えている。今後も、今できることの範囲内で積極的な改善を図っていきたい」と話している。