昨年10月に経営破綻(はたん)した大和生命保険の再生に向けて、生命保険業界による救済機関「生命保険契約者保護機構」は19日、総会を開いて278億円の資金援助をすることを決めた。保護機構による資金援助は、2000年の大正生命保険以来、5社目となる。
大和生命は米保険大手プルデンシャル傘下のジブラルタ生命保険の子会社となることが決まっており、銀行窓販を専門とする新業態を検討している。大和、ジブラルタ両生命は週明けの23日に東京地裁へ更生計画案を提出する。
大和生命は08年9月中間決算時点の債務超過額が140億円だったが、その後も株価下落による保有資産の目減りなどで財務が悪化し、債務超過は643億円に膨らんだ。ただ、関係者によると、入札を経て買収が決まったジブラルタによる落札額は数十億円程度で、債務超過を補い切れない。
このため大和生命は、契約者への保険金支払額の引き下げなどで債務を縮小するが、穴埋めできない分について保護機構の資金援助を仰ぐ。保護機構には国内の全生保会社が事業規模に応じて資金を拠出しており、結果的に、大和生命を救済するため健全な生保の契約者の保険料が充てられる格好だ。
大和生命の買収によりプルデンシャルの日本事業の保険料等収入は計約1兆8000億円となり、大手生保4社に次いで国内5位に浮上する。
新たに傘下に収める大和生命については、営業網などをジブラルタ生命に継承した上で、手薄だった銀行窓口での保険販売に特化して収益拡大を図る戦略とみられる。銀行窓販は、外勤の営業職員による従来の販売方式、電話やインターネットによる通信販売に続く第3の販売チャンネルとして、生保各社が拡大を競っている。